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WHAT’S CHIKURO?
築炉って何?
炉の新設と整備によって
特殊鋼の安定製造を支える
「築炉」

これは「ちくろ」と読みます。読んで字のごとく炉を築く、またはそれを手がける仕事を意味する言葉です。

炉とは、金属やガラスをはじめ、様々なモノを加熱・焼却・溶解させる装置や設備のこと。主に製鉄所やゴミ処理場、窯業事業所などで使われています。中でも弊社が扱うのは、特殊鋼の製造現場で使われている「取鍋」や「タンディッシュ」と呼ばれる工業用の炉のほか、ステンレス鋼を製造するための「精錬炉」や「真空脱ガス炉」です。

取鍋とは、溶かした鉄スクラップ(溶鋼)を受け入れる巨大な鍋のことで、その鍋を連続鋳造の鋳型へと供給していく容器をタンディッシュと言います。なお、取鍋やタンディッシュ、その他すべての設備の内壁には耐火物という耐火性能の高い物質が施工されており、これが炉本体を高温の溶鋼から守ってくれるのです。

取鍋やタンディッシュは高温の溶鋼を受ける役を担っていますので、当然これが漏れることなどあってはなりません。ですから、定期的な整備が必要になります。そこで弊社の技術者が取鍋やタンディッシュに施行された耐火物を補修し、取鍋が本来の役を確実に果たせるように管理しているのです。もちろん、業務はこうした整備だけではありません。「新張り」と呼ばれる炉の内壁にイチから耐火レンガを積み上げる施工を手がけたり、不定形耐火物と言われるキャスタブルを流し込んで、同じくイチから耐火壁を成形するなど、新たな取鍋やタンディッシュの築造も行われています。

特殊鋼は、輸送機や機械の部品、土木・建築現場の材料にもなります。あらゆる産業分野で求められる重要な素材であり、エヌシーはその製造現場の一部の工程を高度な築炉技術によって支えているのです。

‘注目’

築炉は磨き上げた技が物を言う職人的な世界。自分の手で耐火物を丁寧に張り替えられるまでの技術者になるには年数を要しますが、修練を重ねて成長していくのも楽しみのひとつと言えます。そして、一人前の技術者になったら、より高度な築炉技術の習得に励むことでエキスパートが目指せるという奥深さも魅力なのです。
事業紹介